ギターのフレーズをリズミカルにしたいのなら、スライサーがおすすめです。複雑なリズムもスライサーを使えば簡単に表現できます。

スライサーの購入を考えているのなら、パターンの数や機能性に注目しましょう。購入の目的や演奏スタイルと照らし合わせると、自分の用途に合った機種を選びやすくなります。

今回はスライサーの概要や実際におすすめの機種を紹介します。

スライサーとは

スライサーは、入力された音を細かく区切って再配置し、リズミカルなトレモロやシーケンス風の効果を生み出すエフェクトです。音量を瞬間的にオン／オフするだけでなく、複雑なリズムパターンで刻めるのが特徴です。

機種によってはテンポ同期やパターン選択、エンベロープ制御などにも対応できます。バッキングのアクセント付けやループと組み合わせた実験的なサウンドメイクにも最適です。

スライサーの選び方

スライサーを選ぶ際は下記のポイントを意識してみてください。

• パターン数・バリエーション
• 目的や演奏スタイルに合っているか
• 機能性
• 価格

パターン数・バリエーション

スライサーを選ぶ際は、収録されているリズムパターンの種類が重要です。8分音符、16分音符、3連、シャッフルなどのバリエーションがあれば、ロックのバッキング、エレクトロ風のカッティング、電子音的な変調、実験的ノイズなど幅広いジャンルに対応できます。

パターン数が少ない機種は操作がシンプルで扱いやすいため、初心者にもおすすめです。ただし、出せるリズムが限られるため、楽曲ごとに異なる表現を求めるなら、パターンが豊富なモデルを選ぶのが効果的です。

目的や演奏スタイルに合っているか

エフェクターは、たとえ高機能でも自分の演奏スタイルや用途に合っていなければ活かしきれません。「宅録で使いたい」「ルーパーでリズムを組みたい」「バンドで演奏中に踏みたい」といった目的に合わなければ、必要ない機能もあるでしょう。

一方で、機能がシンプルでも用途にマッチしていれば十分なこともあります。まずは「自分が何をしたいのか」「どう使いたいのか」を明確にしましょう。

機能性

スライサーを使う際は、エフェクトの刻みが曲のテンポと合っているかも重要です。テンポ同期機能やタップテンポ機能が搭載されていれば、バンド演奏やルーパーとの併用時でも演奏のビートとズレることなく自然に馴染みます。エフェクトが曲から浮いたり、不自然に速くなるといった問題もありません。

特にライブやセッション、即興演奏などでは、テンポの同期機能が搭載されているのかもチェックしましょう。

価格

スライサーの価格は、搭載されているリズムパターンの数、同期機能の有無、ステレオ対応、入出力端子の仕様、筐体の耐久性などによって大きく異なります。

高価格帯のモデルは機能や信頼性が高く、多彩な用途に対応します。一方、あまり多くの機能を求めない場合は、低価格モデルでも問題ありません。

特に初心者や初めての一台としては2万円以内の機種が扱いやすくおすすめです。自分の使用目的や演奏スタイルに合わせて、機能と予算のバランスを考慮しながら選びましょう。

おすすめのスライサー3選

ここではアンコールズでおすすめのスライサーを3つ紹介します。

BOSS SL-2 Slicer

引用：BOSS – SL-2 | Slicer

BOSS SL-2 Slicerは、音を細かく分割してリズミカルなフレーズを作るエフェクターです。88種類のスライスパターンとステレオ出力による広がりが特徴で、ギター、シンセ、DJなど幅広い機材に対応します。

専用アプリでパターン編集が可能なほか、テンポ同期やモーメンタリーモードも搭載。複雑なビートやリズムの変化を直感的に加えることができ、ライブや作曲のアクセントにも適したモデルです。

名称	SL-2 Slicer
価格	19,800円(税込み)

※2025年12月現在

BOSS SL-20 Slicer

引用：BOSS – SL-20 | Slicer

BOSS SL-20 Slicerは、スライス効果に特化したステレオ・エフェクターです。50種類のスライスパターンを搭載し、ハーモニック・スライス機能によりコードもリズミカルに変化できます。単音フレーズはもちろん、和音を含む演奏にも対応し、立体感のあるステレオサウンドを演出します。

名称	SL-20 Slicer
価格	–

※2025年12月現在

Otodel Melody Slicer

引用：Melody Slicer v2【MLS1】 | Otodel

12種類の自動パターンとキルスイッチ風のマニュアル操作に対応し、最大5つまでのパターンを即座に切り替え可能です。BLENDノブにより原音とエフェクト音のバランスを調整でき、トレモロ的な揺れや断続的なリズム感のあるグルーヴを簡単に作り出せます。

音声回路はアナログながら、制御部はデジタルのため、クリアな音質と高い操作性を両立。コンパクトながら表現力に優れたエフェクターです。

名称	Melody Slicer
価格	25,000円(税込み)

※2025年12月現在

スライサーに関するよくある質問

スライサーに関する質問とその回答をまとめました。

スライサーは代用できる？

スライサーは独特の音の刻みを生み出すため完全な代用は難しいですが、近い効果を出す方法はあります。トレモロを高速設定すればシンプルなオン／オフ感は再現可能。ただし、複雑なパターンや変化には対応しにくいです。

より細かいリズム効果を求める場合は、シーケンサー搭載のマルチエフェクターやDAWのゲートエフェクト、ボリュームオートメーションが有効です。また、MIDI同期対応機材があればテンポに合わせた刻みも作れます。

ただし、滑らかなグルーヴ感や直感的な操作性を求める場合は、スライサーの導入がおすすめです。

スライサーの使い方は？

スライサーを使う際は、まずタップテンポや外部同期で曲のテンポを設定してください。次に、オン／オフやシーケンス風などのパターンを選択し、音の刻み方を決定します。

続いてデプスで音量変化の強さを調整し、エフェクトレベルで原音とのバランスを整えます。アルペジオや単音フレーズで使うと効果が分かりやすく、ルーパーと組み合わせればリズムトラックの作成にも有効です。パターンや設定次第で多彩な表現ができます。

スライサーとトレモロの違いは？

スライサーとトレモロはいずれも音量を変化させるエフェクトですが、目的と効果は異なります。

トレモロは、音量を滑らかに上下させることで、揺れやうねりを加えるエフェクトです。一定周期で、正弦波や矩形波など単純な波形による連続的な変化が特徴です。

一方、スライサーは音を断続的に区切ることでリズムパターンを生成します。複雑なシーケンスやステップ状の刻みが可能で、ビートの一部として機能します。

＞＞トレモロ(ギターエフェクター)とは？おすすめ機種10選や使い方も紹介

まとめ

スライサーを使えばよりリズミカルで複雑なフレーズも演奏できます。購入を考えているのであれば、搭載されているパターン数や機能性、価格に注目してみてください。

新しいスライサーの購入を考えているのなら、古いエフェクターを売却して購入資金にするのも方法です。宅配買取専門店のアンコールズであれば、近くに専門店が無くても専門家による査定を受けられます。

査定は無料で受けられますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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