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エレキギターのエフェクターの種類は?名前や役割も解説!
2025.06.26
2025.06.26
エフェクターには歪み系や空間系などさまざまな種類があります。それぞれどのような音色や特徴なのか知っておくと、自分に合ったエフェクターを見つけやすくなるでしょう。
また、同じエフェクトでも機種によってサウンドが大きく変わります。エフェクターの購入を考えているなら、代表的な機種にも注目してみてください。今回はエフェクターの種類を6つに分けて紹介します。
エフェクターの種類
エフェクターの種類は下記のように分けられます。
・歪み系
・空間系
・モジュレーション系
・フィルター系
・ダイナミクス系
・その他エフェクター
ここではそれぞれの種類をご紹介します。
歪み系
歪み系エフェクターは大きく3種類に分けられます。それぞれの種類は下記のとおりです。
エフェクター名 | 特徴 | 代表的な機種 |
オーバードライブ | チューブアンプを強く鳴らしたときのような、自然で滑らかな歪みが特徴。ブルースやロックで多用される。 | BOSS SD-1、Ibanez TS9 |
ディストーション | 強く荒々しい歪みで、音の輪郭を保ちながらも攻撃的なサウンド。ハードロックやメタルなどの重厚なジャンルにおすすめ。 | BOSS DS-1、ProCo RAT、MXR Distortion+ |
ファズ | サスティンが長く独特な「潰れたような」サウンドが特徴。主にサイケデリックロックやオルタナ系ロックで使用される。 | Electro-Harmonix Big Muff、Dunlop Fuzz Face、ZVEX Fuzz Factory |
歪み系エフェクターについては下の記事でも詳しく紹介しているため、気になる人はこちらもご覧ください。
>>エレキギターの歪み系エフェクター6選!歪みの種類や選び方も解説
オーバードライブ
オーバードライブは、ギターの音を自然に歪ませるエフェクターで、真空管アンプを強く鳴らしたときのような柔らかい歪みを生みだします。
入力音が強くなるほど歪みが深くなる特性を持ち、演奏のニュアンスが活かしやすいのが特徴です。主にブルースやロックで使用され、クランチからミディアムゲインまで幅広く対応します。単体で歪みを作るほか、アンプの歪みをブーストして抜けの良いリードトーンを作る用途でも使われます。
>>エレキギターのオーバードライブエフェクター7選!選び方や使い方も紹介!
ディストーション
ギターの音を強く歪ませるエフェクターで、激しく尖ったサウンドが特徴です。オーバードライブよりも波形のクリッピング(信号の切断)が深く、サステインや音圧が増し、音の輪郭もより強調されます。
リフやリードを力強く演出するのにも最適で、ハードロックやメタルなどのジャンルでよく使われます。
ファズ
ギターの音を極端に歪ませ、粗く潰れたような独特の音色を生み出すエフェクターです。波形を強烈にクリッピングし、サステインの長い、サイケデリックで暴れたサウンドが特徴となっています。
トーンの可変幅が広く、ノイズに近い破裂音からスムーズなリードトーンまで幅広い表現が可能です。アンプの歪みと組み合わせることでより個性的な音作りができ、扱いは難しいものの一度ハマると癖になるような魅力があります。
空間系
空間系はディレイとリバーブに大きく分けられます。
エフェクター名 | 特徴 | 代表的な機種 |
ディレイ | 入力音を一定時間遅らせて再生する効果を持つ。シンプルな反復からテープエコー風まで幅広く調整可能。 | BOSS DD-3、Electro-Harmonix Memory Man、Strymon Timeline |
リバーブ | 音に奥行きや空気感を加え、空間の広がりを演出する。ホール・スタジオ・ルームなど、環境に応じた「残響」の再現が可能。 | BOSS RV-6、Strymon BigSky、TC Electronic Hall of Fame |
それぞれの特徴を詳しく紹介します。
ディレイ
ディレイは、演奏した音を一定時間遅らせて繰り返すやまびこのような効果を持つエフェクターです。入力された音を内部で録音し、設定した時間と回数で再生する仕組みになっています。
シンプルなエコーから、複雑な多重ディレイまで幅広く対応可能です。ソロプレイに深みや奥行きを加えたり、リズムギターに立体感を出す際に使われます。
リバーブ
リバーブは、音に残響を加えて空間的な広がりを演出するエフェクターです。音が壁や床などに反射して返ってくるような自然な響きを再現し、ホールやルーム、スプリングなど複数の種類があります。
原音に遅延と減衰を組み合わせた成分を重ねることで、サウンドに深みや奥行きを与える仕組みです。クリーントーンに温かみを加えたいときやソロに幻想的な雰囲気を出す際にも使われます。常時かけっぱなしにして自然な空間感を演出するのも定番の使い方です。
モジュレーション系
モジュレーション系のエフェクターは、大きく以下の4つに分けられます。
エフェクター名 | 特徴 | 代表的な機種 |
コーラス | ピッチやタイミングをわずかにずらした音を重ね、複数人で同時に演奏しているような広がりを生む。 | BOSS CE-2、MXR Analog Chorus、Electro-Harmonix Small Clone |
フランジャー | 短く遅延した音を重ねて、周期的にフィードバックをかけることで「ジェット機の通過音」のようなサウンドを作り出す。 | MXR M117R Flanger、Electro-Harmonix Electric Mistress |
フェイザー | 位相をずらした音を混ぜて、揺れるようなサウンドを生む。 | MXR Phase 90、Electro-Harmonix Small Stone |
トレモロ | 音のボリュームを周期的に変調させることで、音が「揺れる」「震える」ような効果を演出。 | BOSS TR-2、Fulltone Supa-Trem |
それぞれどのように違うのか見ていきましょう。
コーラス
コーラスは、原音からわずかにピッチとタイミングをずらした音を加えることで、複数人が同じ旋律を演奏しているような厚みと広がりを生み出すエフェクターです。
揺れのあるディレイを使ってピッチが変化する音を作り、原音に重ねることで独特の揺らぎを演出します。クリーントーンに透明感や奥行きを加えたり、アルペジオやバッキングに幻想的な雰囲気を出す際に使われます。
フランジャー
引用:MXR® | FLANGER | M117R | モリダイラ楽器
原音からわずかに遅らせた音を重ね、周期的に変化させることで「ジェット機の通過音」のようなうねりを生み出すエフェクターです。
ディレイ効果にフィードバックを加えることで、金属的なサウンドが得られます。ギターリフやソロに動きを加えたり、SF的なサウンド演出に使われたりする場面も多いです。ロックやポストパンク、サイケデリック系のジャンルにもよく合います。
フェイザー
フェイザーは、原音の一部の周波数を位相ずらし(フェイズシフト)、それを原音と混ぜることで揺らぎのある独特なサウンドを生み出すエフェクターです。
周期的な変化により「シュワシュワ」「ザラザラ」といった音のうねりを生み、コーラスやフランジャーよりも滑らかで控えめな効果が得られます。クリーンなアルペジオやコードバッキング、ファンキーなカッティングに使われるほか、ソロに浮遊感を加えるときにも重宝します。
トレモロ
トレモロは、音量を周期的に上下させることで、音が揺れるような効果を生み出すエフェクターです。音の大きさを周期的に変化させ、波のようなうねりのあるサウンドを作ります。
クラシックなアンプに内蔵されていたこともあり、ビンテージ感のあるサウンドが特徴です。サーフロックやカントリー、オルタナ系などで、リズム感を強調したいときによく使われます。
フィルター系
フィルター系はワウをはじめ、下記のような種類があります。
エフェクター名 | 特徴 | 代表的な機種 |
ワウペダル | ペダルの踏み込みに応じて、特定周波数(帯域)を強調・カットして人の声のような「ワウワウ」効果を生み出す。ファンクやロックソロで使われる。 | Dunlop Cry Baby GCB95、Vox V847 |
オートワウ | 音の強さ(入力レベル)によってワウ効果を自動でかける。ペダル操作なしで表現が可能。 | Electro-Harmonix Q-Tron、Mad Professor Snow White AutoWah |
イコライザー | 音の帯域(低音〜高音)ごとにブーストやカットを行える。音作りを細かくコントロールでき、他のエフェクターとの組み合わせ調整にも有効。 | BOSS GE-7、MXR 10 Band EQ |
それぞれの効果や特徴を見ていきましょう。
ワウペダル
ワウペダルは、足でペダルを操作して特定の周波数帯域を強調・カットするエフェクターです、「ワウワウ」と人の声のような効果を生むことが名前の由来とされています。
ギターソロで感情的なニュアンスを加えるときやリズミカルなカッティングに用いられることが多く、ペダルの操作によって音色の変化を自由にコントロールできます。
オートワウ
引用:(株)きんこう楽器 / MAD PROFESSOR Snow White AutoWah (GB) FAC
オートワウは、演奏の音量(ピッキングの強さ)に応じて自動でワウ効果をかけるエフェクターです。入力された信号の強さに応じて特定の周波数帯を強調・カットする仕組みになっています。
ワウペダルのような足による操作は不要で、演奏のダイナミクスによって「ワウワウ」とした効果が得られます。
イコライザー
イコライザー(EQ)は、音の特定の周波数帯域を自由にブースト(増幅)またはカット(減衰)できるエフェクターです。低音域・中音域・高音域などを個別に調整することで、音のバランスやキャラクターを細かく調整できます。
アンプやほかのエフェクターでは補えない細かな補正や音抜けを狙った音づくりに効果を発揮します。ほかにもバッキングでは不要な低域をカットし、リードでは中域を持ち上げるといった、場面に応じた音作りも可能です。
ダイナミクス系
ダイナミクス系のエフェクターは主に下記の3種類です。
エフェクター名 | 特徴 | 代表的な機種 |
コンプレッサー | 音量の大小を自動で均一に保ち、強く弾いた音を抑える。弱く弾いた音を持ち上げる。 | MXR Dyna Comp、BOSS CS-3、Keeley Compressor Plus |
リミッター | 音量が一定以上になると強制的に抑える。コンプレッサーの延長機能で、音割れ防止やPA用に使用されることも多い。 | BOSS LMB-3(ベース向け)、TC Electronic HyperGravity |
ノイズゲート | 一定以下の音量(ノイズ)をカットして無音に保つ。歪み系と併用してノイズ対策に使われる。 | ISP Decimator、BOSS NS-2 |
それぞれどのような効果を持つのか紹介します。
コンプレッサー
引用:MXR® | DYNA COMP® COMPRESSOR | M102 | モリダイラ楽器
コンプレッサーは、演奏中の音量のばらつきを自動で均一に整えるエフェクターです。ギターの音が一定のレベルを超えると自動で圧縮し、反対に小さな音を持ち上げることで、音量のバランスを安定させます。
アタック感を強調したいときや音の輪郭を際立たせたいときにも効果的です。カッティングやアルペジオで粒立ちを揃えたいときにも用いられます。
リミッター
リミッターは、音量が一定のレベルを超えた瞬間に強く圧縮して、それ以上大きな音が出ないように抑えるエフェクターです。コンプレッサーの一種で、突発的な大音量を制御するために設計されています。音のダイナミクスを守りつつ、歪みやクリッピングを防ぐ役割があるため、ライン録音時などに重宝されます。
ノイズゲート
引用:BOSS – NS-2 | Noise Suppressor
一定以下の小さな音(ノイズ)を自動的にカットし、無音状態を作るエフェクターです。設定したしきい値(スレッショルド)を下回ると出力を遮断し、不要なノイズやハム音を抑える仕組みとなっています。
ディストーションのような歪み系エフェクターと組み合わせた際に発生するホワイトノイズの除去にも役立ちます。
その他エフェクター
これまで紹介したエフェクター以外にもさまざまな種類のエフェクターが存在します。
エフェクター名 | 特徴 | 代表的な機種 |
オクターバー | 入力音の上下1オクターブ(または2オクターブ)を合成し、重厚で豊かなサウンドを生み出す。 | Electro-Harmonix POG2、BOSS OC-5 |
ピッチシフター/ハーモナイザー | 一定の音程差を持つ音を生成して、ユニゾンや和音を作る。リードギターの厚みやボーカル補強にも応用される。 | Eventide PitchFactor、Digitech Whammy、BOSS PS-6 |
リングモジュレーター | 原音に別の周波数の信号を掛け合わせ、非音楽的なサウンドやロボットボイス風の変調音を生む。 | Moogerfooger Ring Mod、Electro-Harmonix Frequency Analyzer |
ボリュームペダル | 足で音量を自在に操作する。滑らかなフェードイン/アウトや、バイオリン奏法的な効果を出せる。 | Ernie Ball VP Jr、BOSS FV-500H |
アンプシミュレーター | 実在のアンプ(Fender、Marshall等)特有の音色・レスポンスを再現。 | ZOOM MS-80IR+、Kemper Profiler |
どのような特徴があるのか確認していきましょう。
オクターバー
演奏した音に対して1オクターブ上や下の音を加えることで、音に厚みや重厚感を加えるエフェクターです。入力された音のピッチを検出し、それに対応するオクターブ音を生成して原音に重ねる仕組みになっています。
1音で和音のような響きを作れたり、ギター1本でベースのような低音を演奏したりすることも可能です。ファンクやリードプレイ、ソロでのインパクト強化にも使われます。
ピッチシフター/ハーモナイザー
引用:PitchFactor – Eventide – 製品情報 | TACSYSTEM
ピッチシフター/ハーモナイザーは、原音の音程を上下に変化させたり、和音を生成して音に厚みを加えるエフェクターです。入力された音の周波数を解析し、設定した音程差(例:+3度、−5度など)の音をリアルタイムで生成・合成する仕組みです。
ソロの演奏にハーモニーを加えたり、ユニゾンで音圧を高めたりと、多彩な表現を可能にします。ほかにもコーラス的な使い方や実験的なサウンド作りにも活用されます。
リングモジュレーター
引用:MF-102 Ring Modulator – moog
リングモジュレーターは、原音と内部発振器の信号を掛け合わせることで、不協和でメタリックな音やロボットのようなサウンドを生み出すエフェクターです。
2つの波形を乗算して和差周波数を生成し、原音には存在しない倍音豊かな音を作り出します。メロディやコードを奏でても音程感が崩れるため、実験音楽やノイズ、効果音的な用途で使われることが多いです。
ボリュームペダル
ボリュームペダルは、足で踏み込むことで音量をリアルタイムにコントロールできるエフェクターです。ペダルの動きに応じて出力信号のレベルを物理的または電子的に調整するもので、音色を変えずに音量操作が可能です。
ギターのボリュームノブでは難しい滑らかなフェードイン・アウト、いわゆる「バイオリン奏法」風の演出に最適で、表現力豊かな演奏を実現します。音作りの調整やミュート代わりとしても使用されます。
アンプシミュレーター
アンプシミュレーターは、実在するギターアンプの音色や特性を電子的に再現するエフェクターです。真空管の歪み方やトーンの癖、キャビネットの響きなどを再現し、ライン接続でもリアルなアンプサウンドが得られるのが特徴です。
自宅練習や録音、省スペースのライブなどアンプが使えない環境でも本格的な音作りができます。
まとめ
エフェクターにはさまざまな種類がありますが、それぞれの特徴を理解しておくと、自分が求めるサウンドに合った機種を選びやすくなります。
また、同じ効果を持つエフェクターでも機種によってサウンドは大きく変わります。気になるエフェクターがあれば、実際に試奏してみるのもおすすめです。
別のエフェクターに乗り換えるときは、古いエフェクターの処分に困るかもしれません。そんなときは、ぜひアンコールズの宅配買取をご利用ください。アンコールズなら、お住まいの地域に関係なく好きな時にいつでもエフェクターを売却できます。
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「encores」のAry(アリー)です。
アコギ歴20年越え!
ローズウッドの香りが大好物で、よくサウンドホールに顔を埋めております。